2023.09.22
管理栄養士のコラム③
良いこといっぱい!健康に良い油「オメガ3脂肪酸」をもっと知ろう
三大栄養素の一つである“脂質”を、ダイエットの敵と思っている方も多くいます。
スーパーマーケットなどでは、ノンオイルのドレッシングやマヨネーズなど、本来なら油を使う商品なのに、油を使っていない、いわゆる“ヘルシー”商品がたくさん販売されています。
しかし、脂肪は、全て体に悪い影響を与えるだけではありません。
生活習慣病の予防につながり、肌のバリアー機能を高めるなど、健康な体作りに欠かせない成分の一つなのです。
【脂肪なのに、体にいいの?】
脂肪酸が集まってできたものが脂質です。
集まり方や、結合に仕方により次の二種類に分けられます。
- 飽和脂肪酸…動物に多く含まれる
- 不飽和脂肪酸…植物に多く含まれる(一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられる)
さらに、多価不飽和脂肪酸は、n-3系(オメガ3脂肪酸)・n-6系(オメガ6脂肪酸)に分けられます。
オメガ3脂肪酸という不飽和脂肪酸の仲間には、次のような働きがあり、生活習慣病を予防すると期待されています。
*血中中性脂肪の低下
*不整脈の発生防止
*動脈硬化の防止
*血管内皮細胞の機能改善(血行促進)
*血栓生成防止作用
*認知機能維持(高齢者)
*骨密度を高く保つ など
このような働きがあることから、オメガ3脂肪酸は“健康に良い油”と言われています。
植物や魚に多く含まれ、次のような種類があります。
- α–リノレン酸
- ドコサヘキサエン酸(DHA)
- イコサペンタエン酸(IPA)
これらは、体内で合成することができない必須脂肪酸です。そのため、毎日の食事から摂取しなければならない脂肪酸で、厚生労働省も意識して摂取するように勧めています。
(天谷調理製菓専門学校 管理栄養士 吉田明日香)